子宮頚管縫縮手術

子宮頚管縫縮術を受けるべきか教えてください
ただ今、妊娠17週・双子を妊娠中です。経過は順調ですが、双子ということで、医師から子宮頚管縫縮術(シロッカー)を薦められました。入院は10日間。
この手術をすると早産になりにくいらしいのですが、(後で助産士にこの手術をしていない双子妊婦さんは妊娠30週程で緊急で運ばれる人がよくいると言われました。)子宮の手術したために破水_流産のリスクもあるらしいです。
手術は20週までにしなくてはならず、仮に破水すると赤ちゃんは天国に行ってしまいます・・・。でも、早産で30週だとなんとか生きることができるかも思うのです。
医師には家族で相談してから結論を出してくださいといわれたのですが?う選択したらいいかまるで分かりません。(仕事も現在、パート派遣をしていて、急に10日も休めませんので辞めないといけませんし、私の方が夫より収入がいいのでこれからが不安です。)質問ですが、一般論で結構ですので、手術による20週以内の破水の可能性と、30週くらいの早産の可能性を教えてください。
双子妊娠で経過に問題がない場合、子宮頚管縫縮術をするのは病院の方針によって違うのでしょうか?

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回答 たまごママネット医師団
 私自身はあなたを実際に診察したわけではなく、たとえば現在、子宮頸管の長さが何cmあるのかといった情報を持ち合わせていませんので、これはあくまでも一般論としてお読みください。

子宮頸管縫縮術が早産の予防にどれだけ有効なのか、実ははっきりと分かっていないことが多いのです。本当に子宮頸管縫縮術が有効であろうと予想されるのは、妊娠中期から後期にかけて、さしたるお腹の痛みや張りもないのに突然子宮口が開いて流産や早産に至った経験が2回以上あるような症例です(このような症例を子宮頸管無力症と呼びます)。それ以外のケースでこの手術がどれだけ早産予防に貢献できるか、よく分かっていないのです。有効であるという報告もあれば無効であるという報告もあります。手術手技自体も医師によっていくぶん異なるでしょうから、単純な比較ができないところもあります。

確かに双胎妊娠(双子)は早産になりやすいので、積極的に頸管縫縮術を行っている施設もあります。ただし大規模な数の双胎妊娠を集めて比較した研究では、頸管縫縮術を実施した群としなかった群との間で早産率に差はなかったようです。しかしその結果が、あなたの担当医師があなたに対して同手術を実施した場合にも当てはまるかどうかは分かりません。個々の症例や担当医師の技量などによっても手術の結果が異なってくる可能性はあります。

担当の先生は手術による破水のリスクは、しなかった場合の早産のリスクよりもずっと小さいという自信がおありだから手術を勧められているのでしょう。それで納得されれば手術をお受けになればよいし、不安の方が強ければ見合わせられればよいと思います。なお頸管縫縮術をお受けになっても、双子の場合は単胎妊娠よりも早産のリスクが高いので、妊娠後期に入ってある程度の週数になれば早めに休職する心づもりをされておいた方がよいでしょう。
衣笠先生 尼崎医療生協病院産婦人科 08.6.21


子宮頸部高度異形成で円錐切除術を受けたので頸部を縛る手術が出来ないと言われ不安です。
一人目の出産後 2年後高度異型成細胞が発見されbと診断され頸部円形切除術を行いました。
今現在2人目妊娠中で13週目です 円切により子宮頸部が短くなっており今現在2.5cmといわれました 通常この手術を行った後の妊娠では流産・早産の可能性が高くなるということで頸部を縛る手術をする様ですが 短くて縛る長さがないと言われ、もしその危険性がでてきたとしても安静にするほかにないといわれました 不安で仕方ありません そうなった場合もうくいとめることは不可能なのでしょうか なりゆきにまかせて流産を見届けるほかないのでしょうか?
そういったケースは聞いたことありますか?またそれでも無事に出産されたケースはありますか?

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回答  たまごママネット医師団
子宮頸部高度異形成で円錐切除術を受けられた後に妊娠され、子宮頸部(頸管)が短くなっていると言われたわけですね。
妊娠13週で頸管長が2.5cmというのは確かに平均を下回っていて、やや短いと考えられます。
しかしただちに子宮頸管縫縮術(子宮口を縛る手術)が必要とは言い切れないでしょう。
  また2.5cmあれば通常は短くて縛れないということはないように思います。
むしろそれよりもさらに短い方にこそ積極的に頸管縫縮術を行う必要があるかもしれません。
ただし私自身も経験がありますが、円錐切除術後で子宮頸部のうち腟に面している部分(子宮腟部)が短いと粘膜下にテープを通す手技が難しく手術が不十分に終わる場合もあります。
  担当の先生も実際にご覧になってこれは難しそうだと判断されたのでしょう。
頸管縫縮術を含めて腟式手術(お腹を切らずにすべて腟からの操作で行う手術)には得手不得手があります。
産婦人科医の中でも「三度のメシよりも腟式手術が好き」というぐらい情熱を持って多数の腟式手術をこなしている「強者(つわもの)」の術者もいます。町中であれば医師仲間で広く探せばそのような医師はたいてい見つかります。
  あなたご自身が予防的な頚管縫縮術を希望されていて、担当の先生もできればしておいたほうがよいが困難であるとお考えなら、一度その先生からどなたか「強者」の医師を紹介していただいてはいかがでしょうか?その上で、手術の必要があるか、必要な場合にはそれが可能かどうかを判断していただいたらよいと思います。もしも担当の先生が「強者」であったら紙面を借りて失礼をおわびします。
衣笠先生 尼崎医療生協病院産婦人科 05.10.03

子宮頚管縫縮手術の事でお伺いします。
13wの経産婦です。約2年前の第1子妊娠の経過は8wの時少量の出血。切迫流産の治療のため一週間の入院。その後29w終わりの検診で週数のわりに赤ちゃんが下がりすぎとの事で切迫早産の治療のため2週間ほど点滴治療で入院しました。早く産まれるかもと言われながらも、退院して予定日通りに出産。主治医からは子宮頚管が生まれつき短い体質なんだろうと言われました。
ところが今回の妊娠で前回切迫早産で入院治療をしているので子宮頚管の状態を見て縫縮手術をしたほうがいいだろうと言われました。13w検診の結果、子宮頚管は3.3センチ。頚管も少し緩いようだとの事で頚管縫縮手術を勧められました。子宮口の柔らかさなどは聞いていません。調べて見ると早産予防での頚管縫縮手術は疑問があると聞きました。主治医の話では手術をしても100%の保証はないけれど切迫早産での入院の確率はぐんと下がるとのこと。危険性もないと言われました。子宮への刺激や感染症などは本当にないのでしょうか?胎児への影響は?知り合いに頚管縫縮手術のすぐあとに破水してしまった子がいます。上の子もいるので長い入院はしたくはない気持ちもありますが、前回が子宮頚管無力症とも限らないのに頚管縫縮手術をする
必要があるのか不安です。子宮頚管は経産婦でもしっかりと閉じているのが普通ですか?
盆明けの検診で手術を決めようと思います。出来れば早めの回答していただけると助かります。

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回答  たまごママネット医師団
安全な時期の予防的頚管縫縮術の効果は確かにあると思います。
問題は本当に必要であったかどうかですね。
つまりしなくても早産にならずに済んだかも知れないということです。
そこの所は結局、名医でも読み切れないところです。
私は開業する前、いわゆる大病院に勤務していました。その時は予防的に頚管縫縮術をほとんどしませんでした。
早産傾向が出てきて、すなわち頚管が明らかに短縮したり、子宮口が開き始めたりしてから治療目的でその手術を行っていました。従って手術をする時期もどうしても妊娠20週から妊娠30週の間になってしまいます。
手術をしても、術後結構長い間入院を必要としていたものです。もし早産になっても未熟児・新生児集中治療室がありましたので、そんなに困ることはなかったのです。
  開業してみてもっとも大切な視点が抜けていたことに気が付きました。患者さんの立場を真剣に考えていなかったのですね。長い入院で患者さんとその家族がどれほど困るか。未熟児治療が進んだと言っても、大変であること等々。開業してみて早産になったりすると、患者さんも当方も大変だと言うことはすぐに分かりました。
  それからどちらかというと積極的に頚管縫縮術を行うようにしました。早産の既往があったり、以前の妊娠経過から早産傾向があると判断した場合、また双胎のような場合は妊娠の15〜16週辺りで2泊3日の入院でこの手術を行っています。おかげで当院は切迫早産の入院というのが正直ほとんどありません。
  年間600例の分娩を行っていますが、年にそうした入院は5名といません。従って私でしたら、あなたの既往からまず手術をすると思います。その代わり妊娠途中の早産予防入院はまずしなくて済むと思います。
小野先生 小野レディースクリニック(小野市)04.8.4

早産の予防に子宮頚管縫縮術をするのはいいのでしょうか
妊娠21週目に水っぽいおりものがあり(破水していた)受診すると、すでに子宮口が開いて胎胞脱出の状態となっていて、緊急頚管縫縮術を受け、絶対安静の末、26週で860gの超未熟児を出産しました。
先生に原因を伺うと、絨毛膜羊膜炎により子宮頚管無力症を引き起こしたのだそうです。
実は前回の出産も早産で、33週で前期破水、子宮内胎児発育遅延で1262gの極小未熟児でした。このときの前期破水の原因も絨毛膜羊膜炎でした。
前回の早産を踏まえて、今回何らかの対策を打っていれば早産は防げたのではないかと後悔しています。
2度も突然の早産で怖い思いをしたのですが、もう一人子どもを望んでいます。
先生には子宮頚管縫縮術をするのは迷うところだと言われましたが、早産を予防するため、どんなところに気をつければいいのでしょうか。

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回答  たまごママネット医師団
担当の先生が「子宮頚管縫縮術をするのは迷うところだ」と言われたのは私も同感です。最初の分娩は在胎33週で1262gと子宮内胎児発育遅延があり、子宮頸管無力症というよりも胎内環境の悪化から早産にいたった可能性が高いかもしれません。
また2回目は妊娠21週で胎胞が脱出したということですので頸管無力症が疑われますが、明らかな絨毛膜羊膜炎の所見があったのならそれには当てはまりません。したがって次回妊娠時に子宮頸管縫縮術が必要(あるいは有効)であるのかどうかは分かりません。
早産の原因は不明の場合も多いのですが、腟内細菌の上行性感染が早産を引き起こす可能性もあります。次回妊娠時には妊娠初期から細菌性腟炎の有無に注意して、腟分泌物中に異常な細菌の繁殖がみられた場合には早めに抗生剤による治療を行うことが推奨されます。
また腟からの超音波検査で子宮頸管の長さを測って、多少でも短縮傾向があれば早めに子宮頸管縫縮術をおこなうことを考えてもよいでしょう。詳しくはかかりつけの医師に御相談下さい。 衣笠先生 尼崎医療生協病院 04.4.11


初妊婦の子宮頚管縫縮術について教えてください。
現在22Wの初妊婦です(年齢29歳)。通院している病院で子宮頚管が短く、早産の心配があるといわれました。
今までの経過は約10日前  子宮頚管長2.6cm →ウテメリン3T分3服薬+自宅安静指示
4日前 子宮頚管長2cm、子宮口少し柔らかめ、おりもの検査で白血球増加?エラスターゼ?(-)より頚管に炎症はないとのこと →ウテメリン3T分3服薬+自宅安静、張りが出たら病院連絡指示
昨日  子宮頚管長1.7cm →ウテメリン4T分4服薬+自宅安静指示で「急激に進んでいるわけではないから、自宅安静で。心配なら入院しても良いよ。でも今日は満床か。。。」と言われました。
お腹の張りは1日3〜4回で強い痛みもなく1分くらいで治まります。
胎動はすごくあり、現在は逆子です。
主治医の先生に子宮頚管縫縮術という選択もあるが、手術をするかしないかは判断が難しいところと言われました。
正直、ウテメリン服薬+安静生活である程度の週数まで早産を防げるか不安で、手術を受けたほうが良いのでは?という気持ちもあります。
議論の分かれるところかもしれませんが、初妊婦にはどのような基準で手術をされているか教えていただければ幸いです。
また、子宮頚管縫縮術の術中術後の破水の確率はどのくらいなのでしょうか?

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回答  たまごママネット医師団
あなたのようなケースで子宮頸管縫縮術が必要かどうか(あるいは有効かどうか)は議論のあるところであり、産婦人科医師の間でも見解が分かれると思います。
たとえば、もしもあなたが今回さしたる腹痛も覚えないままに急速に子宮口が開いて早産にいたり、次回妊娠時も同様な経過をたどるようなら、「子宮頸管無力症」という診断があてはまり、3度目の妊娠時には予防的頸管縫縮術の良い適応と考えられるでしょう。しかし初回妊娠時には本当にその手術が必要(有効)であるという十分な証拠がないのです。
手術によって感染が生じれば、それが早産の原因になる可能性もあります。
以下はあくまでも私の私見です。
 血液検査での炎症所見(CRPなど)や腟分泌物の細菌検査や子宮頸管エラスターゼなどの検査結果がすべて陰性で感染所見がなく、腹部緊満の自覚も乏しいのに、明らかな子宮頸管短縮傾向があるのなら子宮頸管縫縮術を考慮されてもよい、あるいは幾分のリスクはあってもやってみる価値はあると考えます。
妊娠22週で子宮頸管長1.7cmというのは明らかに短いとおもわれますし、この10日間で短縮してきていますので、ウテメリン内服と自宅安静だけで経過をみていくのはかなり勇気がいります。もちろん手術によって破水する可能性はわずかながらありますが、子宮口がまだそれほど開いていない時期ならそれほど高いものではないでしょう(一概に何%とは言えませんが)。
これまでの経過からみると手術をお考えになられてもよいと思いますが、やはり手術のメリットとリスクについて担当医師からよくお話を聞かれた上で判断されるべきでしょう。 衣笠先生 尼崎医療生協病院 04.3.18

子宮頚管縫縮術のシロッカー法とマクドナルド法の違いについて教えていただきたいのです。
自分なりに少し調べたところ、「どちらかというとシロッカーの方が主で、症状に対し確実である(マクドナルドの場合、途中で締め直さなければならない場合もある)、但し奥を縛る分、マクドナルド法に比べ技術を要する」という内容の記述を見つけました。
私はごく最近流産をしたのですが、その前にも子宮頚管無力症が原因と思われる死産を経験しています(死産の時は妊娠5ヶ月後半で既に子宮口が開きかかっていて、胎胞も飛び出ているような状態でした。すぐにシロッカー法による手術をしましたが、その後破水、死産となりました。)
今回流産してしまったものの、死産した時の病院とは違う病院でお世話になり、納得いくまできちんと説明していただき(妊娠3ヶ月目で染色体の異常が原因だろうと言われました)、できれば次回妊娠したときもまた今回お世話になった病院で、と思っているのですが、先生に死産した時の事や次回の事を相談したところ、「私が行う場合、マクドナルド法で手術することになると思う」と言われ、その後マクドナルド法について調べるうちに上のような記述をみつけたので、不安になってしまいました。
 死産、流産と続けて体験しもう2度とこのような経験はしたくはないという思いから、どうしても病院選びや担当の先生に対して、とても慎重になってしまっているのですが、実際に上記のような記述を鵜呑みにしてしまっていいものか判断しかねるので、助言いただければと思います。よろしくお願いします。

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回答  たまごママネット医師団
マクドナルド法もシロッカー法も子宮頸管周囲にテープ(または太めの糸、あるいは細径のチューブ)を通して縛るという点では共通しています。シロッカー法というのは、子宮と腟前壁との境界部付近の粘膜を剥離し、膀胱を少し奥へ押し込み子宮頸部前面を広く露出することにより、できるだけ奥の方で(内子宮口に近い高さで)テープをかけて結紮する方法です。理論的にはシロッカー法の方が頸管開大予防効果が高いと考えられますが、臨床的にはマクドナルド法でも同等の治療成績を上げているようです。
またある程度子宮頸管が開いてから緊急で手術を行う場合にはシロッカー法は困難でマクドナルド法しかできないこともあります。日本国内ではシロッカー法を好んでおこなう術者が多いようですが、英文のテキストや論文ではマクドナルド法が主流のようです。
少なくともマクドナルド法を選択されたからといって、技術をお持ちでないなどと疑われることはありません。担当の先生を信頼されればよいと思います。 衣笠先生 尼崎医療生協病院 03.12.10


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